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色々レビュー
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これを今更書く必要があるとは、到底思えませんが、一応既読本は全部書いていくというポリシーで進めているので(笑) 自己満足のためだけに書きます…!

『燃えよ剣』 司馬遼太郎 新潮文庫


私は基本的に鳥羽伏見以降、というか流山以降の土方が好きなのですが…、これ、多摩時代が長いんだ!(笑)でもかわいい。土方はかわいい。

沖田と土方、斉藤と土方の関係が好きです。
沖田にはかなわんって感じが大好き。てかもうこれって新選組の世界においてデフォルトになってるけれど、この仲良し設定って、司馬さんが元祖なんですよねー。この点で(いや勿論ほかにもたくさんありますが)、司馬御大は本当に偉大だと思う。ほんといい仕事しましたよ、先生…!すばらしい伝統を作ってくれた(笑)
あ、あと沖田が最期に自分の人生を振り返るとこなんか、ほんと泣ける…。
死後に香華をあげてくれるひとを残しておかなかった、そういう自分の人生がひどくはかないもののように思える、っていうあたりがぐっとくるのです。ああ、このひとは土方のために人生捧げたんだな、って。(そっちかよ)

斉藤は、口調が素敵。なんか副長相手なのにどことなくぞんざいで、ああ、そこに隠された二人の関係を垣間見られるような(笑)わー、えろーい。
しかし、この斉藤、斉藤一諾斎と同一人物化されてしまっているので、箱館までついてきてます。おいおいおい、と思いましたがでも、一番好きな一の台詞が蝦夷であるので、あまり責められないという(笑)
松前攻略時、みんなで川を泳いで渡るんですが、新選組は彰義隊より少し遅れているんですね。それを土方は気にいらないのだけど、大っぴらに怒れないもんだから、市村に「京都を思い出せ」と伝えさせるんです。そのときの斉藤の台詞。

「冗談じゃない」「京都のころでも、鴨川を泳いだことはなかった。あのひとにそう言ってくれ。北海道の冬に川泳ぎするとは思わなかった」

何がイイってこれ。この部分。

「あのひとにそう言ってくれ」

もう、なんかエロイんだよ、お前が言うと!(そんな勝手な…)
「あのひと」ってのが特に!妙に艶っぽいの!肉体関係のある人々の会話な感じがするの!

あと、特筆すべきは、土方が近藤の死後に榎本に尽くそうとか思ってることでしょうか。そうか、榎本が好きか、せんせーは。榎本も土方が好きなようだよ。よかったね。
しかし、箱館政府キャラは、大鳥榎本以外はあんまりキャラ立ちしてない感じです(笑)星君も爽やか青年で納得がいかない(いや、星君はほとんど出てきませんが)。腹黒青年がよいのに。

タロさんはひとつ好きなシーンがありました。大坂城での話。将軍が立ち退いたことを伝えるののに、親指をたてて、
「これはもうとっくにお立ちのきになりましたぞ」
って言うのが好きです、かっこいい。てかまあ、これ福地の記録らしいので司馬御大には関係ないのだけれど、タロさんらしくていい!将軍様のこと、親指で示しちゃうなんて、あー、俺の上に天はないって感じでいい(どんな感じだよ)。

あ、でもこの本で一番印象深いのは、

相馬が脱走している…

ことでした(笑)
なぜだ!御大、これは創作ですか?別に小説なのだから史実に完全に沿う必要は全然ありませんが、でもこれはどんな効果が…?なぞです。土方死後も新選組が続いたってのが納得いかなかったとか?いや、でもなあ…。そんなん言われちゃ、主計も立つ瀬ない(笑)というわけで、これはなんだったんだろう。

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