忍者ブログ
Admin*Write*Comment
色々レビュー
[1]  [2]  [3
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「箱館戦争-榎本艦隊北へ-」の続編です。

続 箱館戦争-碧血の碑-  星亮一  角川文庫


続編は、官軍の乙部上陸から五稜郭開城まで。勿論主役は、引き続き小野さんです。そして、ほのぼのが取れてきた幹部たち(当たり前)。

はいはい、そして引き続き土方ウォーッチ!で参りたいと思います。
二股口から登場です。なんか長い髪をかきあげてコーヒーをすする姿が様になってるんだそうで!そりゃそうでしょ!萌えるでしょ!夜明けのコーヒー!(何言ってんの)
でも、「苦っ…」とか言ってればいい。ついでに猫舌だといい。と思います!それで、星君に


口移しで飲めば甘くなりますけど、どうします?

って言われればいいんだ…!星君、いないけど。

なんか二股口を超余裕で守ってる土方は、途中「箱館に来て、何人の女を抱いただろうか」とか思い返してたりするんですが!これちょっと納得いきません…(笑)!だって、女を近付けなくなった…って史料にあるもの…!やめてくれー!男なら近づけたかもしれないけど!いや、きっと勝手に近付いてきたと思うけど!!

さてさてしかし最大の萌えところも、また二股にあるのです。
雨が続くと、意識が朦朧となってつい眠ってしまうらしいのですが、


「ヒジカタ、ノー、オキナサイ」

ってホルタンがヒジカタ(←うつった)の顔を叩くという!
うおー、かわいいかわいい!土方起こせるなんて、なんて幸せものなんだ、ホルタン…!
てゆうか、「ヒジカタ、ノー、オキナサイ」って言い方がかわいくないですか!カタコト萌え…!ぺちぺちと叩かれて起こされる土方も超かわいいんですが!なんか寝ぼけて、妙なこと口走ったらいいんだよ、あいつは~。
「ノー、オキマセン」とか返せばいいよ。(それ寝ぼけじゃなくて、確信犯だ)
ホルタン土方、ホル土…ってありかもしれない、そんな二股(笑)

あとなんかさらっと感動したのがこの一文。
「もう一度青春があったら洋学を学びたいと真剣に思った。オランダ語、英語、フランス語を学び、西洋の兵学というものを会得してみたい、そんなことを夢見る時があった」
そんなこととっくに分かってるんですが、なんか、ああ、この人にはもう残りの人生の時間が残っていないんだな…っていうのをすごく感じるのと、ここまで来てまだ貪欲に勉強したいって思ってる姿が少年のようで愛しい…!そして、ここまで来なければ、それを学ぼうと思える機会がなかった(出会いがなかった)ことの皮肉がなんか哀しい…!
まあたとえ、土方がすっごい洋学学んだとて、新選組だけの頑張りで鳥羽伏見が勝てたとは思えないし、甲州勝沼だってどうかなって感じはするんですが。会津とかも。
でも、この後、古屋や大鳥から、塹壕の掘り方や小銃の撃ち方を、耳学問でしっかり盗んだ、ってあってときめきました!すっごい質問しまくったんだろうなあ。
古屋と土方の組み合わせって見てみたいです。会話も見たことがない気がする…。


続編は星君の活躍シーンも多いです。
てか、星と伊庭がしゃべってることが多くて、ちょっとときめいた。星が「伊庭君伊庭君」言ってるのとか、2人で顔を見合わせたりしてるのとか、萌えるものが…!いやいや、でもでも伊庭星とか星伊庭とかそういうことじゃないです!全然っ!だって2人とも土方に対する攻めになって欲しい人たちだもの…!(笑)
それから、星君ラッパ少年の金次とのシーンもいい。金次がはぐれちゃって、星君がすっごい心配してほかの隊士を叱りつけるんですが、なんかそんなのも額兵隊って仲良しさん?みたいな感じがして素敵。帰ってきたら、星君が頭撫でて褒めてあげたり、あと木古内で退却するときにも、「金次、離れるな」とか言っててかっこよかったです。
あー、これが土方だったら…。

「土方さん、離れないで」

とか怒鳴って欲しい!勿論、怒鳴って、ですよ、怒鳴って!甘えて言ってんじゃなくて、松前攻めのときのようにうろちょろする土方を危ないから怒る、みたいな。うわー、萌ゆる…(笑)

そんで木古内の戦いの星君の名言。


「殺せ、ぶっ殺せッ」

絶叫してました。熱い~!!なんか「紅蓮のごとき」の星並みに熱いです。でもガラ悪い星君も素敵…。ていうか、ここまではっきり唱える上官って珍しいんじゃなかろうか。土方でさえ、「殺れ」とは言うでしょうが、ぶっ殺せとは言わなさそう(笑)


だんだん幹部たちの言い合いとか口論とかが増えてきます。
4月の箱館湾のほうの攻撃後、五稜郭内での軍議は、榎本さんがめっちゃ怒ってておもしろかった(笑)いや、おもしろいとか言っちゃ悪いんですが、あんまり怒ってる榎本というのを見かけないので、新鮮でございました。まず、荒井さんにめっちゃ怒って、「ストーンウォールめがけて突っ込む気迫が欲しい」とか。いやいや、それ無理ですって!絶対!という感じなんですが、続いて、小野さんにも「会津もこの辺りで名を高めてもらいたい」とか言っちゃいます。ほんとに先生みたい…。海軍、活躍してなかったからねー…。
てゆか、土方がずーっと二股行ったままなんで、イライラしてたんじゃないの?とか思ってはいけませんか?(笑)←いけません。
あと、衝鋒隊Sは怒り役なのか(違うだろう)、永井、今井、古屋はよく怒ってました。榎本さんたちに。
古屋はね、「大鳥さん、この負け戦はあなたの責任です。実戦に強い土方君をなぜいつまでも二股に張りつけておいたのか。貴殿が指揮を執って勝ったためしがないッ」とまで言ってるんですが、大鳥さんにちょっと同情しつつも、これ個人的に衝撃発言でした。
今までずーっと、私は「土方が、二股にずっといれば破られなかった。もったいない」っていう思考をしてたんですが、さっさと放棄させてほかの戦場に回すっていう考え方も当然あったんですよねえ…。いや、私がばかなだけなんですが、目から鱗(笑)
でもほか行ってたら、地形的に負けるかもしれない…、そしたら常勝将軍の名が…っていう心配はあるんですけど。どうなんでしょう。でも、木古内とか松前とか行ってるの見たかったような気もする…。
あと、古屋が「土方君」って呼び方してたのが、嬉しい(笑)土方のほうが役職的に上なのに!フランク万歳!「土方殿」より全然いいです。あ、年下だから当然なんだろうか?よく分かりませんが~。


そしてそして、ついに土方最期のときが~。
パターン的には特に目新しいことはないと思うんですが、出る前の会話が、
「箱館山に手ぬかりがありましたなー。黒田め、喜ぶのはまだ早い。今度は私が相手だ」
「土方さん、水くさいなあー。私もすぐ後を追います」
「かたじけない」
ってなんかのんびりしてませんか!(笑)特に松平…!
土方はね、死を覚悟してのことなんですけど、松平なんでそんなに気楽な感じなんだ…(笑)
星せんせ(作家のほう)の特徴でしょうが、語尾が「なあー」って間延びすることが多い。これかわいくて好きだけれど、時々こらこらって思います。でもやっぱりかわいい…。
で、この後、星君にも
「土方さん、生命だけは大切に。最後はここに籠城すれば、一か月や二か月は持ちます。やがて援軍も参ろうというもの」
って言って送り出すんですが!あれ、星君なんでそんな状況認識甘いの…?(笑)
うん、でもなんでもいいから、絡みがあるのは嬉しいです、はい。

で、土方の死が五稜郭に伝えられると、松平が「私が土方君の敵を討つ」って言って出撃。
…って松平さん!まだ行ってなかったの…!?(笑)
でもその心構えは素敵なのでよろしいでしょう。(偉そう)榎本さんも、なんか部屋にこもって、「土方君、すまん」とか言って苦悶してるんですが、ああ、やっぱり榎本さん、土方のこと大好きだったのね…って思います。ううう、かわいそう。

PR
時間軸的には、好みのど真ん中かもしれない…箱館戦争本。もうひとつの-碧血の碑-の前半に当たる作品です。

箱館戦争-榎本艦隊北へ-  星亮一  角川文庫


主人公は、会津の小野権之丞。後に蝦夷共和国の箱館病院頭取になる人です。私は、これ読むまで、あー、あの蝦夷共和国組織図の端っこに名前のある人ね~くらいの認識しかありませんでした(笑)
話は、寒風沢に榎本艦隊がやってきたところから、蝦夷地上陸、平定、宮古、と4月前半くらいまで。微妙なところで終わってます(笑)

しかし、箱館政府メンバが、ぞろぞろ出てくるのでほんっと楽しい!正直に言ってしまうと、星せんせの文体とかはそんなに好きではないのですが(嫌いでもない)、萌えるキャラをどかどかつぎ込んでくれるので、読んでて幸せ…!
そして、誰のことも悪く書いてない(と私は感じたんですが)ところも、素敵です。よくある、大鳥さんや榎本さんだけ、悪者とか弱虫とかだったりしないのがよい!土方が一度、大鳥先生のことを「奴のやりかたは気に食わん」的なことを言って、小野さんも同調するんだけれど、それっきり別に反目するところが描かれるわけでもなく、全体にみんな仲良さげでほのぼのしてて、オイシイ…!いや、戦争話なんでほのぼのしてるわけはないんですが、口調がみんなのんびり系なので(なぜか)、ほのぼのに見えるという(笑)てか、かわいいんだ!みんな!もう…っ!(身悶えた)

まあ、とはいえ、結局土方探してるんですけどねー。というわけで、以下土方系萌えところを中心に(笑)

まずは、小野さんが仙台で土方に再会したところ。なんか土方が「榎本さんも仙台に着いたとか。すべてこれからです。まだまだ死ねません」って言って微笑むんですが!

その微笑が、周りを明るくする
んだって…!

何そんなアイドル路線でいいの!?いいの?!星せんせー!ありがとー!!

インテリすぎる大鳥に対して(これは小野さんが勝手に感じたこと)、榎本は硬軟取り合わせ、清濁併せ呑むといった感じだって説明が入れられるんですが、榎本さんは土方に会ったとき、開口一番、近藤を褒め称えたせいで、

土方はたちまち榎本ファンになった


って書いてあるんですが…!
私には、どうしても榎本さん「土方を落とす方法は簡単なんだよ、近藤を褒めればいいんだよ…」って裏で笑ってる姿が目に浮かぶ…(笑)!後のほうで、「榎本は暇さえあれば、土方を掴まえて、新選組の話を根掘り葉掘り聞いた」ってあるから余計に…!
近藤褒めて、土方に好きなことを話させてればいいんだ、みたいな。あー、榎本さんの作戦が手に取るようにわかるよ…!(笑)
ファンになったのは、お前だろ、榎本!

と私は言いたい、です。ちなみにこのとき、松前攻撃でその場にいない土方を松平が褒め称えてたんですよ。それもオイシイ…。

そしてその松前攻撃の土方。「松前攻撃の土方は、水を得た魚のように動き回っていた」んだそうで!なんかこの表現すごい好きなんですが…!生き生きキラキラして動き回ってる土方と、それを追う守衛新選組の姿が目に浮かぶ…(笑)「ちょっと、土方先生、勝手に進まないで…!撃たれますよ、下がって!」みたいな。あんまり勝手に動き回るもんだから、「宇都宮の傷があったときのほうが、まだよかった」とかしまいに言われてしまえばいい。

そしてそして、開陽沈没で意気消沈する榎本に土方がかけたことば。
「榎本さん、こんな事いっては失礼だが、私は何度も修羅場をくぐりました。この蝦夷にわれらの国を造って、また開陽を買えばいいじゃないですか。買うなんてケチなことではなく、いつの日か自分たちの手で造ればいいじゃないですか」
…って!なんか超真剣になぐさめてるんですが!てか、すごい
優等生的発言(笑)!
しかもこれを、土方は澄んだ目で言ったそうな。うおー、もうかわいい、土方!榎本はこの後、「土方さん、すまん」って言うんですが、もう絶対目にうその涙を浮かべて見せたりしてるんだよ、それで、土方に「榎本さんもかわいいところがあるんだな」って思われようとしてるんだよ…!あ、あれ、今気づいたけれど、これ榎土小説…???(たぶん違う)

あとあと、小野さんは会津の公用方だったので、新選組とも京都時代から付き合いがあるわけでして、何かとよく言ってくれるのですが、土方といっしょに箱館の町歩いたりとか!う、うらやましい…(そっちか)
小野さん、40代なんでちょっとみんなより年上なせいもあってそういうとこある気がします。本文でも、大人の男の持つ落ち着きと洞察力があるって書かれてますし。そんでもって特に土方を見る目が、ちょっと


小野パパ

と化している…(笑)
組閣後に土方を見た小野さんは、
「京都時代は水もしたたる美青年だった土方が、いま陸軍奉行並として眼の前にいる。(立派な男になったものだ。)小野は、感慨深く土方を見た。」って描写されてて、もうお父さん…っ!見て!歳三をもっと見て…!って思いました(笑)
あとは、箱館で誠の旗かかげて歩く土方見て、涙ぐんだりとか。ほんっと小野さん、パパ。基本的には遊撃隊ばっかり心配してるんですが、新選組ももっと愛しいつくしんでくれると色々おいしそうです(笑)



で、この小野さんと会津遊撃隊で五稜郭でお正月の宴会を開いていると、土方と島田ら新選組幹部がドカドカ入り込んでくるんです。
「小野さん、正月は会津の皆さんと一緒でないと酒がまずい」って言って、一升瓶をどかっと置くんですよ。
なに、そのおべっか…!(笑)と一瞬思いますが、なんかこうも会津と仲の良い新選組かわいい。一人じゃないんだ…!みたいな。すっごい盛り上がってるようですし。そんなに会津好きだったのか、土方。
てか、この言い方だと、正月にはいつも合同宴会していたようですね…!!
土方受けの相手の裾野が広がるのはいいことだ!(違)

なんか本当に土方ばっかり書いちゃいましたが、松平も会津の諏訪さんや安部井や、高松せんせなんかもよく出てきます。
高松が、小野さんが領事館巡るのに、「兄(古屋)は言葉ができますので、引っ張り出してください」って言って、本当に小野さん、古屋さんと一緒に領事館巡ってるのが個人的に萌ゆる…!
古屋も「弟がお世話になってます~」とか言ってるし、なんかこの2人の密かな兄弟愛とかイイ…!です。兄弟愛小説欲しいなあ。でも古屋が受けだといいなあ(笑)

ちなみに、大鳥さんはあんまりいなかったような…。小野さんも「(榎本さんには)松平殿、土方殿がついている」とか言って、完全に大鳥のこと忘れてましたしねえ(笑)

というわけで、続編の「碧血の碑」に続きます~


タイトルからはわからないけれども、立派な中島登本。津本せんせーよいところにお目をつけられましたな!(偉そう)

幕末剣客伝  津本陽  講談社文庫


上記の通り、中島登が主人公。明治5年、東京に向かう途中の中島が浜松宿に来たところから物語は始まります。それから、元彰義隊で会津戦線を共に戦ったことのある大島と再会。浜松に居つくことになった中島が、用心棒のようなことをしつつ、やくざなんかをこらしめていくんですが、その間に新選組時代の中島の回想がバリバリ挿入されます。

中島は元治元年入隊するも、屯所には入らず新選組隠密として働いているので、中島の目から見た池田屋事件、隠密活動中にであった人の話などなど。隊に正式復帰(と言うのもへんですが)してからは、鳥羽伏見、近藤刑死、箱館、宮古湾などが入ってきます。実質時系列がバラバラだけれど、そこらへんは楽しい、てか、あとの部分は個人的に割とどうでもよかったり(笑)
ってすいません、中島さん好きですよ!勿論!

挿入部分では
「島田と中島が義兄弟の間柄であった」っていう一文がさらりと入っててびっくりしました!島田と中島がそんな仲良しさんだったなんて、ていうか義兄弟ってなんかホモ連想するのでやめてください(笑)いや、別に中島が島田とできていたところで私は構いませんがね!全然!

そんで島田が中島を訪ねてくるんですが、そこから話が安部十郎との因縁に向けて動き出します。
島田が「立川から手紙が着てさー、安部が俺たちを狙ってるから気をつけろって」とか言いにくるんですが(そんな口調ではない)、その辺がなんか隊士たちのその後の人間関係が垣間見れてときめいたり(笑)
でも安富のほうは、すでに死んでいるので説明としてしか出てこないんだけれど、なんか褒められていたのでよいでしょー!土方小説でもそうそう出てこないので、名前連呼されるだけでも結構嬉しい…!しかし、役職が、陸軍奉行添役じゃなくて裁判局組頭って書いてあってなにそっちのほうが大事なの?と思ってしまいました(笑)いやいや、だって栄光ある陸軍奉行添役!添役!添えてるんですよ…!そっちのほうが深い情愛を感じるので、添役優先でお願いします。
つーか陸軍奉行に添えてちゃ意味ないんですが、陸軍奉行添役と書いて奉行と添役の間に並を入れて読めるもんね!(←かわいそうな人)

しまった、安富話になってしまった(笑)
えーと、それから中島も安部に狙われ、中島はなんと
安富の敵を討つ決心をするのです…!
うおー。なんかたいして仲良さそうもないのに、えらい!えらいよ、中島…!そしてありがとう…!!
しかし生きてるうちに安富に会いたかった…(笑)私が。
結果がどうなったかはともかく、この後中島の最期までをさらっと描いて終了~。

創作部分も多いと思われますが、知ってるひとの名前が出てくるとちょっと嬉しい、そういうちっちゃな喜びが多い本でした。萌えどころとかは、個人的にない(断言した!)です…。

所持本。
ほとんど同じ本を二度買わないための自分用。そして、自己満足のための自分用、…のつもりだったのですが、資料系を並べると自分の底の浅さがよくわかって逆にちょっと落ち込みました。勉強不足なのバレバレです。未読多いですしねー。

えーと、タイトルにリンクが貼っていないものは、既読なのに感想を書いていないものと、未読のものです。そのつど増やします。


小説
                

新選組血風録                        
燃えよ剣                           
歳三、往きてまた                      
散華 土方歳三 
土方歳三 散華
土方歳三 戦士の賦                    
新選組-物語と史跡を尋ねて-             
新選組が行く                         
新選組烈士伝                                            
新選組興亡録                        
新選組読本
幕末剣客伝                         
新選組の哲学                        
みぶろ
あさぎ色の風                                                                     
青春新撰組BARAGAKI!
適塾の維新
仙台藩帰らざる戦士たち
からす組
五稜郭秘史 紅蓮のごとく
歳三からの伝言
幕末遊撃隊
箱館戦争-榎本艦隊北へ-
続 箱館戦争-碧血の碑-
新選組風雲録
五稜郭の兄弟     
                             

資料系   

歴史群像シリーズ31 血誠新選組
歴史群像シリーズ58 土方歳三
会津藩と新選組
激録新撰組 上・中・下・別巻
新選組隊士悲話
新選組おでかけMAP
新選組超読本 新選組クロニクル入門編
図説 新選組史跡紀行
土方歳三 副長トシさんかく描かれき 
 別冊宝島 新選組マンガ列伝
別冊宝島 この歴史ものがすごい!
物語 新選組戊辰戦記
歴史読本セレクト 戊辰戦争
歴史読本セレクト 新選組
箱館戦争(史跡めぐり系)


マンガ

PEACE MAKER
北走新選組
新選組異録-無頼-
とっても土方くん
月明星稀-さようなら新選組-
新選組黙示録
冗談新選組
鋼鉄の華
ひなたの狼
月とノスタルジア
新選組~或る男の新撰組録~(プリンセスGOLDより)
新撰組青春録(  〃  )
バラガキ-土方歳三青春伝-(  〃  )
生命、煌めくとき-新選組・沖田総司-(  〃  )
北の果ての夢(  〃  )
武死道



伊庭っちは、同人誌で先にイメージを作っていました(笑)伊庭歳とか伊庭歳とか。でもそいや、ちゃんとした伊庭本読んでいない、ということで、とりあえず大御所様におすがりした次第です。池波センセー。

幕末遊撃隊  池波正太郎  集英社文庫


伊庭、かっこいいです。ほんと、いい男!強く優しく美しい!
池波さんに主人公にしてもらえると、いい男になれるんだな。きっと。うらやましい。(大野も主人公にして欲しい、とか時代錯誤なことを思ったり)

えーと、お話は慶応元年くらいから、伊庭の死まで。
伊庭歳要素とかは、一切ありません。土方は名前が一度出てきたくらい。戦死しましたよって(笑)
もちろん小太郎とは仲が良いけど登場は少ないです、人見さんもあんまり出てこない。伊庭にくっついて箱館まできた板前の鎌吉は、伊庭ラブでかわいいけれども。
というわけで、結局のところ伊庭だけがかっこいい、という。激しく伊庭マンセー。でも誰かを貶めているわけではないので、最期まで嫌味なく読めます!

さてさて、この伊庭っちは労咳です。それを悟るまでは、剣には見向きもせず学問ばかりしていたのに、己の行く先の短さを知って、急に剣に打ち込みだします。
幕末の混乱期になってからは、残りの命を幕臣としての戦いに捧げようと決めていきるんですが、その生き方がかっこいい。「オラオラオラ、俺は薩長には屈しないぜー!」という熱さはなく、むしろ何もかも悟った上で、静かに己の生き方を通している、という感じ。
だから、恋仲の小稲さんとも遊女と客の関係を崩そうとしないし、自分と結婚しろって話になってた義理妹のつやさんにも何も言わない(これははっきり断ってあげれば、とも思いますが)。そんでもって、己の家がその後も立ち行くようにと、きちんと次の当主になるだろう弟に、剣術の稽古をしっかりつけておく。
何も考えないで、思いのままに突っ走ってるんじゃなくて、死を悟ってる分しっかり死ぬ準備をして出て行く姿が、後を濁さずという感じで潔くてかっこよいのです。ていうか美しい…。

あと、小稲さんの伊庭への想いに泣けるんですよ!
伊庭はずっと小稲の縫った守り襦袢をつけて戦っていたんですが、蝦夷渡航直前、それを鎌吉が小稲にもってきます。それを見て小稲が伊庭の決意を悟ってしみじみと言う台詞が泣けるんです。
いや、言ってることは普通なんですが、なんか取り乱したりしないでしっとりと言う姿がいい…!きっとすごい辛いに違いないのに、自分は伊庭に出会えて幸せだった、ということを伝えるように言って去るという。いい女です、小稲さん。

しかし、肝心の(個人的にですが)蝦夷渡航後は、びっくりするくらいあっさり。
ちらっと旧幕が蝦夷に行ったあたりの背景説明があって、すぐ明治2年。蝦夷での戦いの様子は、基本的に伊庭視点で描かれることはありません。
もちろん、束の間の平和場面なんてものもなし。松前組がワイワイやってるのが見たかったのに…!
いきなり鎌吉が遺品もって、江戸に帰ってくるシーンになります。
伊庭の最期も、一般的に言われてるのとは状況というか場所がちょっと違って…。個人的には一般説のほうがよかったので残念…。
やっぱり蝦夷メンバのひとりとして、春日さんと床を並べて死んでほしかったんだよ…!(別に春日と×的な関係を望んでいるわけではありません)ていうか、郭内にいてほしかったの!なんかメンバーって感じがするじゃないですか!(ああ、すいません、この微妙なこだわりを伝えることばが見つかりません)

あ、あと榎本がかっこよかった。なんかどうも伊庭とはちょっと仲良しな感じで、べらべらしゃべってるのが新鮮でした。ちょっとしか出てきませんが。

おお、なんか珍しく冷静に感想を書けた気がします。それもこれも土方が出てきていないからだ…(笑)

  • ABOUT
幕末・戦国系メディアの感想をつらつらと…。 ネタバレ満載なのでご注意くださいませ。それから常に腐女子視点でございます。
Copyright © 色々レビュー All Rights Reserved.*Powered by NinjaBlog
Graphics By R-C free web graphics*material by 工房たま素材館*Template by Kaie
忍者ブログ [PR]